[幽霊遭遇] 1990年 K子(4) 自殺未遂

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これは K-子(3) の続きとなります。


引っかき傷

それから、2ヶ月(?)ほど後の出来事である。

仕事をしているとK子さんと彼氏が店に現れた。

K子さんは右腕の手首の少し上から、腕の付け根まで包帯を巻いていた。
K子さんに何が起きたのか、彼氏が語ってくれた。

以下 彼氏の話。


昨夜、寝ていたら、突然K子さんが彼氏を起こした。

起きると、物凄い引っかき傷が出来ていた。
自分で自分を引っ掻いたようだ。

しかし、K子さんは引っ掻いた時の事を記憶していないという。

ともかく、お祓いに行ってみるか、早急に引っ越すかしたほうがよいと思う。
そう告げる程度で、私は全くの役立たずだった。


自殺未遂

それから、またしばらくした後のこと
 彼氏から店に電話があった。

「俺はK子さんを鹿児島(K子さんの実家)に連れてゆく、
(私の)彼女にも伝えておいてくれ」
唐突に、そう言われた。

何があったかを聞いた。


昨夜、二人で居た時、唐突にK子さんが立ち上がり
何か訳の判らない事を言いながら、ベランダの柵を乗り越えようとした。

部屋に倒しこんで、押さえてしのいだ。
その間も、なんだか判らない事をブツブツ言っていた。

彼氏は「K子にすまない事をした」
そう、しきりに言っていた。

ともかく、落ち着いたら、連絡が欲しい。そう伝えた。


しばらくして、彼氏から電話があった。

「K子は身体的には健康。精神も落ち着いてきた。
しかし親がそっち(福岡)に戻る事を許さない」
「俺も、もうしばらくこっち(鹿児島)に居る。また連絡する。」

最終的にK子さんは落ち着きを取り戻し、普段の生活を送れるようになった。

携帯もメールもネットも無い時代、若い頃の出会いというのは
地が離れれば簡単に離れてゆく。

今はもう、彼らから連絡は無い。

まだ、あのビルはあるのだろうか。それ以降、一度も足を運んでいない。


所感

私自身は、幽霊は見えても、酷い霊障にあった事が無い。

せいぜい、追っかけられる・乗られた・掴まれる・驚かされる。
その程度しか体験していない。

K子さんに最後に起きた2つの出来事が、心霊によるものなのか
または、精神の変調によるものなのかは判断できない。

しかし、霊だとすれば直接的に、
霊現象によるストレスならば間接的に
K子さんを蝕んだことは間違いないだろう。


もし、あなたの知人が霊に怯えていたら
あなたが霊を信じなかったとしても

あなたの知人が怯えて過ごしている事だけは
紛れも無い真実だという事を考えてあげて欲しい。

私は当時、完全に判断を誤り、「強く言わない」という選択で
一人の女性を追い込んでしまうことに加担してしまった。
注意書き:
可能な限り記憶に忠実に記述しています。
しかし、公開するものであること・記憶の劣化に伴う次の事柄をご了承ください。
(1) 記録であるため、「物語的な結末」は期待できません。
(2) 記事中の写真・地名・人名・店名など、全ての名称は実際のものとは完全に変えてあります。
(3) 人との会話は正確に覚えていない事が多く、その殆どは「こんな感じの会話」です。
(4) 日付を覚えていないことが殆どですので、記録の日付は適等です。
(5) (?)マークの付いた表現は記憶が曖昧であることを意味します。

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