[幽霊遭遇] 1990年 K子(2) 部屋

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※この記事は、K子-(1)の翌日からの記録となります。


4日目

何もなし


5日目 深夜

畳の部屋に敷いた布団の中で横になっていると。

フローリングの部屋に、足音が響いた。

ギッ………


耳をすました。

ギッ…………ギッ…………


素足でフローリングを歩く足音。
歩く音は、とても遅い


K子さんを見ると明らかに恐怖した表情だ
私の聞き間違いでは無いようだ。


ギッと、パキッの中に、少しだけペタッが混じった音。
その音が、畳の部屋へ徐々に近づいてきた。


ふすまは閉めていたので、フローリングの部屋の様子は全く解らなかった。


入ってきた

ふすまを開ける音もせず、ソレは畳の部屋に入ってきた。

音も先ほどの ギッ から、畳特有の、ツッという音に変わった
音の大きさ、輪郭も、はっきりした物に変わった

真っ暗の部屋の中で、ソレがどこに居るかが判る程だ


その足音は、ゆっくりと歩を進め
私の布団の周りをゆっくり歩いた。


K子さんではなく、私の布団だ

半身を起こし 足音が発する方向を見るが、姿は見えない。
K子さんを見ると、布団を頭からかぶってしまっていた。

それは、何かをするわけでもなく、ただ、私の周りを歩き続けた。


足音が止まる

その音が止まった。

居なくなったのか、歩みを止めたのか、判らない。

しばらく待ってみたが、何も起きない。

K子さんが怯える姿を見ている事が心苦しくなり
私は、立ち上がり電気をつけた。

部屋には、何一つの変化も無かった。
フローリングの部屋を見てみたが、何の変化も無かった。

また、K子さんが言うには、「こっちの部屋に入ってきたのは初めて」との事だった。

この出来事は、2:40分過ぎだった事を覚えている。


彼氏への報告

私は彼氏に、あった事をそのまま伝えた。

彼氏は、しばらく考えた後

「今は金が無いから、貯まったら引っ越す。」そう約束した。

この時、彼氏を必死に説得しなかった事が悔やまれる。

この後、K子さんの身に振りかかるさまざまな事は、また別の記録として残す。


所感

K子さんの彼氏は、K子さんが体験した内容を、私に言わないよう命じていた。

「信じてないのだから、それはしょうがない」 当時はそう思っていたのだが

この記事を書きながら改めて考えれば
彼氏も実は体験していたのでは無いかという疑問が出た。

残念ながら、確かめるすべが無い。


この記事を書きながら、前日の子供なのだろうかと思った。
音しか聞こえない事が共通している。

K子-(3) へ続く。


注意書き:
可能な限り記憶に忠実に記述しています。
しかし、公開するものであること・記憶の劣化に伴う次の事柄をご了承ください。
(1) 記録であるため、「物語的な結末」は期待できません。
(2) 記事中の写真・地名・人名・店名など、全ての名称は実際のものとは完全に変えてあります。
(3) 人との会話は正確に覚えていない事が多く、その殆どは「こんな感じの会話」です。
(4) 日付を覚えていないことが殆どですので、記録の日付は適等です。
(5) (?)マークの付いた表現は記憶が曖昧であることを意味します。

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